暇日記

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ゲーム。たまに漫画と仮面ライダー。

『SCARLET NEXUS(スカーレットネクサス)』感想。さあ往こう、刻を超えた†向こう側†へ。

↑女の子にLINEブロックされて落ち込む主人公

 

Steamセール中のゲームを眺めていると、すんごいグラフィック、イイ感じのアクションを兼ね備えたゲームを発見した。そういえば派手派手アクションなゲームって最近遊んでなかったなと思い即座に購入。60%オフの¥2500程でした。ということで今回は
『SCARLET NEXUSことスカネクの感想レビュー。

 

までこのゲームの存在自体知らなかったのだが、友人曰く、ちょっと前にちょっと話題になったちょっと面白いゲームらしい。なるほどね。
調べてみると発売日は2021/6で、開発元はバンダイナムコゲームスらしい。なるほどね。

 

と、まあそんな感じのバンナム新規IPであるが、事前の期待&不安としては、今までのバンナムゲーを遊んできた身として、とりあえずストーリーに関しては筆者の好みそうな仕上がりになっているハズ。問題はアクションである。

最低限動きのもっさり感さえ無ければ良いかな、くらいで始めた本作であるが、予想を良い意味で裏切られた。詳しくは後述。

 

前置きはここいらでとりあえず感想へGO。なお、筆者が我慢できずにネタバレしてしまってる部分が結構あるので、ストーリーが気になっている方はブラウザバックを推奨します。

⚠️以下ネタバレ注意⚠️

 

目次

概要

ジャンルはアクションRPGRPGらしく、レベルの概念やストーリーがしっかり存在する。大まかなゲームの流れとしては、

 

  1. シナリオ
  2. ダンジョン攻略
  3. ボス戦
  4. シナリオ
  5. スタンバイフェイズ(仲間との交流やサブクエ等)
  6. 1に戻る

 

といった流れでゲームが進んでいく。これだけ聞くと普通のRPGって感じだが、本作はかなりハッキリとメインフェイズ(1~4)スタンバイフェイズが分けられている。具体的にはロード画面で各フェイズがバチッと表示される。そのため視覚的に今どのフェイズなのかが分かりやすい。

この仕様に関して、筆者的には凄くありがたかった。というのも、メインが中途半端な状態でサブやキャラ交流をやるのは何とな〜く「モヤモヤ感」があって。そういった罪悪感のようなものを特に感じることも無くプレイできたのは快適だったな、と。

↑某巨人漫画チック。こういうの好き。

 

 

シナリオ、キャラクター関連

世界観は近未来。とりあえず物語のあらすじを公式からポン。

はるか昔、空より異形の生命体『怪異』が出現し、人間を含む生物の脳を捕食し始めた。
人類は地表で 閉塞した生活を送らざるを得なかったが、人が誰でも生まれながらに持った超感覚、『脳力』を武器として高度に発達した科学技術により、世界は大規模ネットワークを介し、あらゆるものが連結されていった。

こうして脳科学が極度に発展した世界、ニューヒムカにおいて怪異に対抗するために組織されたのが、『怪異討伐軍(通称:怪伐軍)』である。
怪伐軍は突出して強力な脳力『超脳力』を持つ超勝力者の集団であり、唯一彼らだけが、
怪異を殲滅する力を持っている。
人々にとって怪伐軍は英雄であり、スターであり、憧れの的となっていた。

公式サイトから抜粋  https://snx.bn-ent.net

パッと見だとよく分からないと思うので、ポイントを絞って箇条書きにすると、

  • 敵は「怪異」と呼ばれ、主食は人間の脳みそ。
  • 一方で「脳力」が開発され、世界もインターネットから「脳力」中心のインフラへと変化。
  • 怪異を倒せるほどの脳力は「超脳力」と呼ばれ、軍隊へ入らなければならない規則がある。
  • 主人公は開始時点で軍隊の新人

こんな感じ。この世界観の中で主人公は世界の真相に迫っていく…という割とベタベタな王道のヤツ。そこにタイムトラベル要素が加わってこれぞJRPG!!って感じ。もうギッチギチです。これだ、これを遊びに来たんだ。

 

↑ボス戦。なんとなくソウルライク。

 

本作の主人公は男女2人で、男側はユイト、女側は「カサネ」という名前。どちらか選んでゲームスタートとなる。簡単に説明すると、ユイトがマジで聖人かつお手本通りの既完成型主人公で、カサネがコミュ障気味の成長型主人公。

おおまかなシナリオとしては、ユイトとカサネがそれぞれ違う国家に所属し、争い合い、最後に協力してラスボスを倒す、というモノ。基本的にどっちから遊んでも問題ないが、個人的にはユイト編からのプレイをオススメする。

というのも、カサネ編は主にユイト編の補完的な向きが強く、初見だとちょっと置いてけぼりにされるかもしれないからだ。いやまあユイト編でも結構プレイヤー置いてけぼり感あるんだけども。…うん、やっぱどっちからでもいいです!

 

↑左がユイト、右がカサネ。このゲームにゃあ美男美女しか居ません!

 

シナリオ全体としては、怪異という人類共通の敵が存在するにも関わらず、人間同士で争い合う…、という割と既視感がある仕上がり。

ただこのシナリオの唯一性?として、主人公2人が相手の所属する国家のクソなポイントをお互いに主張し合う、という想像の斜め上を行くレスバトルが展開される点が挙げられる。まさにエゥーゴティターンズの関係である。この展開には「いや確かにTwitterとかでよく見る光景だけどさ…」と思いつつ爆笑していた。

ちなみに中盤からアクシズのような第3勢力が本格的に登場するが(序盤から名前だけ登場してた)、こちらも控えめに言ってクソなので、さながらクソの大三角とでも言うべき図式となっている。夏の風物詩ですね。

 

↑これに第3勢力も加わって更にカオスになる。

 

しかし、こうは言ったが、なんだかんだ終盤で共闘する流れは素直に熱くなった。やはり自分と同格の力を持つライバルが共闘してラスボスに挑む図はどうやったって映える。設定とキャラが良いので、それにつられてシナリオが良く見えている感は無くもないが、このシナリオこそが本作を遊ぶ原動力だったのは間違いないので、総じて面白いシナリオだったと思う。筆者は好き。

 

↑えー、どっちの陣営も中々のカスです。主人公に言わせるセリフじゃなくね?!

 

さて、設定から察すると思うが、本作はシナリオの雰囲気自体が結構暗め。メインキャラが人格操作されて裏切る展開があったり、皆のアニキが死んだり、といった感じのイベントが普通にある。

その分キャラエピ等は基本明るめかつしょーもない話が多くて和む。この辺で清涼感のバランスを取っている感じなんだろうか。ただ、対立してる国家のキャラからカフェでお茶の誘い等が普通にあるので、直前まで殺しあってたのにその温度差は何?!となる。流石にオトナの思考すぎないだろうか。しかしこれも内心爆笑していたのは事実である。あまりにもシュール。

 

↑何の話かと思えばまさかの世間話でした。これはこれでGOOD!

 

ちなみに筆者の推しキャラはゲンマというキャラ。見た目は筋肉質なオッサンなのだが、若者文化を知って貰おうとするユイトに街を連れ回される苦労人。

しかしエピソードを進めるとギョウザが好物なのが判明し、若者向けのインスタ映えしそうなカラフルなギョウザを美味い!美味い!としこたま食べていたり、若いモン(ユイト)に負けたくないとコッソリ筋トレしていたりと、とにかく萌えポイントをガンガン稼いでくる。

正直戦闘だとビミョーな性能だったが、そこは愛で不動のスタメンにしていた。マジで可愛いオッサンなので、興味ある方は是非プレイして確認してみて欲しい。

 

↑可愛い。

 

また話が少し戻るが、キャラの話で言えば、女主人公のカサネが重度のコミュ障であり、意味不明ムーブ連発してくるので、ストーリー上(特にユイト編で)彼女の行動にはかなり混乱するかもしれないことは前もって言っておく。筆者は爆笑しながら見てました。

大まかな説明としては(ユイト視点で)、中盤まで「ユイトをコロす」ことが行動原理なヤベー奴。

終盤に差し掛かるくらいには「〇して解決するより、ユイトと一緒に解決法を考えた方がお互いにとっていい結果になりそう!」と思考を切り替えて途端に味方になる、というとんでもないサイコキャラ。いやその思考に至るまで時間かかりすぎじゃない?!

 

↑殺さないでくれ(ピネガキ)

 

ちなみにその辺はカサネ編をプレイしても、彼女の行動には「なんだコイツ?!」となるだろう。それくらい(序盤は)サイコなキャラ。しかし、それ故にユイトよりもカサネの方が相対的な成長の幅がデカく、ストーリーに少年漫画的面白さがあった、と筆者は感じた。逆の方がしっくりくる気はする。

 

また、キャラエピを進めたり、プレゼントを渡すことでキャラの好感度が上がり、戦闘に役立つスキルを習得したり、戦闘中の掛け合いが増えたりする要素がある。

プレゼントを渡すと、キャラがそれを使って遊んだり、トレーニングに使ったりしてくれるのだが、拠点のフリースペースが妙に狭いので絵面が凄いことになる。

 

↑おっさんとおねーさんがヨガやってる中、黙々と訓練をやる主人公。カオス。

 

拠点をこのサイズにしようと考えた人まじで天才だと思う。明らかに休憩するのには向いてない人口密度なのだが、このわちゃわちゃ感がまた良い。拠点内移動が短時間で済むっていう物理的なありがたさもある。ここの要素は終始楽しませて貰った。

 

↑明らかに狭いよねコレ。だがそれがいい

 

 

戦闘関連

本作、アクションがとにかくカッコいい厨二感溢れつつ、スタイリッシュさも兼ね備えているという。もうスタイリッシュを超えた何かがそこにある。

 

 

更に、RPGらしくレベルが上がるにつれてアクションの数も増えていくので、それらを開放する楽しみもしっかりあった。スキルマップで要素を開放できるが、割とサクサク開放していけるのでストレスフリー。気になった所だけ深掘り、なんかも余裕で出来る。

 

 

またSASと呼ばれる、まあ簡単に言うと攻撃の属性を変化させたり、瞬間移動ができるようになったりする時限式の強化みたいなモノがある。これによって戦闘に緩急が付くのがイイ感じ。演出のカットインもカッコいい!
ブレインマップを深掘りしていくと、このSASを2つ(最大4つ)発動できるようになるのだが、コレができるようになるともう脳汁が止まらん

 

↑上がSASなし。下がSASあり。かっけえええええ!

 

炎属性の攻撃を無敵でゴリ押したり、瞬間移動しつつ分身したり、4つ発動するとその全部ができたりもする。色んな組み合わせがあるが、どれもこれもマジで気持ちいい。最高。

 

 

ただ難点を挙げるなら、ストーリー進行上、好きな組み合わせをできるのがかなり後半になってしまう点。そして何より火属性と雷属性のSASを同時発動できない点。

オイ!!!!男なら誰しも想像するだろ!!!炎の剣に雷が迸ってるヤツ!!!!それができね〜とは何事だァ〜???ああん??

まあ出来たら出来たでバランス崩壊まっしぐらだとは思いますけどね。でもエフェクトだけでもいいから見てぇよなァ〜〜。絶対カッコいいよコレ。炎と雷の性質を併せ持つ武器がカッコ悪いワケねーもん。

 

SAS発動時のカットイン。オシャレ。

 

 

グラフィック・マップ関連

マップ(ダンジョン)の作りが死ぬほど一本道なのはちょっと残念ポイント。目的地がミニマップに出るので、それに向かってただ走るだけだった。宝箱もかなりしょっぱい。更に途中にギミックも何も無く、怪異(敵)がちょいちょい出現するのでそれを倒すだけ、という塩梅のダンジョン構成。

そんなもん、と言ってしまえばそれまでだが、やはり期待していた分ちょっと残念でした。ここはいくら僕がバンナムの犬と言えど、流石に擁護できない。

でも後半の死ぬほど長いダンジョンは何なんだ。結構探索を進めて「もう終わりかな?」と思ったらまだ半分程度だった時の「うわダルっ」感がハンパなかった。

 

↑でもグラはいい。スクショはかどる。

 

しかし一方でグラフィックはマジで凄い。アニメ調の最高峰だと思う。感動。スクショめっちゃ捗ります。これだけのグラフィックなのでやはりムービーも凄い。しかし、基本紙芝居でストーリー進行するので、気になる人は気になるかも。肝心なところは大体ムービー入ってたので、筆者的にはそこまででしたが。

本当にグラは凄まじかったので、間違いなくこのゲームのストロングポイントの1つだと思う。グラが良いってだけでゲームやりたくなるし。

 

↑まるでアニメのよう。なんならアニメより綺麗かもしれない。

 

 

 

総括

大満足

正直そこまで期待してなかったってのもあり、余計面白く感じました。ってか何故このゲームが流行らなかったんだ?って思った。

ただまあ冷静に思い返してみると、ストーリー、グラフィック、アクションだけで見ると間違いなく面白い部類に入るんですが、RPGとしては及第点、またはそれ以下になってくるかもしれない。

ってのも、ダンジョンは少ないし、武器も店買いオンリーでダンジョン中の宝箱に入ってるわけじゃないし、敵の数も少ないし。なによりゲーム攻略に頭を使った記憶があんまり無いんですよね。正直シンプル過ぎるなと思う部分があったので、後半に飽きがきてしまう人が居ても全然おかしくないと思う。

ゲームの面白さって、個人的に(ゲーム的な)ストレス→解放に集約されてると思っていて。本作はそのストレスにあたる部分がちょっと弱いのかなと。

筆者はそれを上回る程にアクション、シナリオを楽しむことができたのでかなり満足、となったワケです。新規IPだから多目に見てる、って部分も少なからずありますが。

 

と、最後の方で少々厳しい事を言ってみましたが、興味ある方にはかなりオススメのゲームだと個人的に思ったので、気になる方は是非ともプレイして、このアクションのカッコ良さ、気持ちよさを味わってみて欲しい。上述した面白かった点、不満点も忖度なしの感想ですのでご参考までに。

 

ということで今回はここまで。

 

では。

 

↑最後は大団円!クリアまで2人合わせて40時間くらいでした。