ゲームを開始して、初手にとりあえずコントローラーの振動を脳死で「OFF」にするゲーマーって結構多いんじゃなかろうか。ちなみに筆者も漏れなくその内の一人でした。
しかし知人からは「デュアルセンスの振動はかなりイイ」的な事を前々から言われていて。「そこまで言うんなら試してみたい」と、筆者自身ちょっとだけ気になっていたんですが、すっかり忘れてたり、思い出した時に限ってSwitch等別ハードのゲームにハマってたりと、中々タイミングが噛み合わなかった。
そんな時の『FF16』である。「振動」という新たな刺激を試すには丁度よすぎるビッグタイトルが先日発売されたので、この際に見せてもらうことにした。デュアルセンスの性能とやらを。
人生で初めて振動を体験したのは、多分ゲームキューブでの『スマブラDX』だった。
スマブラに限らず、対人要素のあるゲームって基本的に振動はお邪魔要素以外の何物でもなく、当時小学生ながらに「コレ要らねェな…」とか思っていた。対戦型FPSでもデフォルトで振動ONになってるの普通にヤバいと思うんですけど、その辺のメーカーの考えはどうなんでしょうか。
何はともあれ、そこから脳死振動OFFゲーミングが始まったというワケだ。まあ最初にスマブラのクソ強振動を経験してしまったのがアレな気もするが、そもそも子供ってあらゆる事象に敏感だったりするので、そんな状態で与えられる「振動」って、刺激というよりどちらかと言うとノイズの方が近いんじゃなかろうか。
そんなバッドイメージがある状態からの急な振動ONだ。正直拒否反応が出て、すぐさまOFFに切り替えるだろうなと思っていた。
コレめっちゃ良いわ
まず最初に振動の細さに驚いた。直近の旧世代コントローラー(デュアルショック4とか)は知らないが、キューブのコントローラーってまじで大雑把に大中小の振動しか無かったハズだ。それがもう何段階あるのか分からない程細かく振動の使い分けがなされていて、かつ不快感が無いくらいの丁度いい塩梅で設定されていて、素直に感心した。
走れば小刻みに細かい振動が来るし、ジャンプ等のその他モーションをするとソレに合わせた細かい振動が来る。
バトルの際でも、敵の攻撃が来そうな時はその肌のピリピリ感を再現するかのような細かく短い振動が来て、その攻撃を避けたときの「ズサーッ」モーション中もそれに合わせた強めの震えが伝わる。当然攻撃の大小でも振動の強さが変わり、派手な攻撃の際はブルンブルンに震えて、こちらのテンションもアガる。
ムービー中の振動もかなり絶妙であり、日常シーンでは極小または振動無しでゆったり感を再現してくれるし、逆に戦闘関連のムービー時は長く弱い振動や、強く短い振動で場面の急転換を忠実に再現してくれる。QTEの際の緊迫感あるシーンもこの絶妙な振動によって面白さが何倍にもなっている。
……と、まあこのように挙げればキリがない。それほど程までに感動した。
恐らく『FF16』は振動とかなり相性が良いゲームで、本作のような半分映画みたいなソロゲーとはベストマッチなんだろう。対して『ペルソナ』等のコテコテJRPGだと正直ノイズの域を出ないんじゃないかな、とも。ンマーどこに振動が当てられるのかにもよるので、試してない以上ハッキリとは言えませんが。
とは言いつつ、感動したのは事実なので、これからのソロゲーはとりあえず振動ONのままで始めるのは間違いないと思う。
また、特にピックアップしていなかったけどL2R2が要所で固くなる機能(アダプティブトリガーって言うらしい)も、臨場感の再現は勿論のこと、何より押し心地が気持ち良くてかなり好感触だった。無限プチプチならぬ無限アダプティブトリガーの実装が待たれる。僕は待ってます。
おわりに
振動ってなんか軽視されがちなヤツだと勝手に思ってたんですが、いつの間にやらこんなトコまで進化してたんですね。驚き。
あまり知ったような事も言えませんが、少なくとも『FF16』を振動OFFにしている方は、一旦ONにしてやってみることを強くオススメします。僕も最初は疑ってた半分くらいだったんですが、絶妙すぎて「えっすごっ」って普通に感動してた。
現場からは以上です。
それでは。