暇日記

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ゲームと漫画のブログです

『PSP とある魔術の禁書目録』の思い出。「ベクトル変換」と「対戦ゲーム」が交差するとき、蹂躙は始まる!

 

最近、『ストリートファイター6』の発売に向けて、格ゲー界隈がとても活気づいているようだ。

僕はその界隈に生息拠点を置いてはいないが、しかし遠いワケでもなく、なんというか、隣人のような感覚をその界隈に抱いている。なのでその盛り上がりは個人的に「おっ、隣の部屋の人達、なんか盛り上がってんな〜」と、直接関わってるワケじゃないけど見ていて何だかんだ楽しくなる。そんな感じである。

界隈に居ないって事で、当然僕は格ゲーをあんまりプレイしないんだけども、昔遊んでいた格ゲーチックなアクションゲームで思い出深いタイトルがある。

それがPSP とある魔術の禁書目録だ。

 

とある魔術の禁書目録 (通常版) - PSP

 

見たまんまのキャラゲーで、とあるキャラで3D格闘ゲームができるよって作品。ストーリーは一応あるんだけどほぼオマケみたいなモンで、大体4,5時間で制覇できるんじゃなかったかな。あくまでメインは対戦だった。

対戦メインと言う割には、開幕の攻撃技ジャンケンが殆ど成立しない謎仕様だったり、防御技がブロッキング(パリィ)しか無かったり、永久コンボが当然の如く存在したりと、色々とガバガバだったんだけど、当時はローカル対戦が主流だったので何とか遊べたのと、『とある』キャラが動かせるアクションゲームが本作くらいしか無かった。そして何より謎の爽快感があるゲームで、遊んでいて謎に面白かったのが大きかった。

恐らく、アクションゲームで最も重要な「キャラを動かしていて楽しい&気持ちいい」を(個人的な基準だが)クリアしていたからだろう。そんなこんなで、本作は友人間で密かに流行っていた(多分)

 

そんな本作、いうてもゲームなので原作のキャラの強さとゲームの強さは必ずしも一致している訳では無い。だが一方通行とそれに対する上条さんの強さはしっかり原作通りだったと思う。筆者が1番印象深かったのはココだ。以下よりうろ覚えで語っていくので、違う情報があっても暖かい目で見守って欲しい。

 

一方通行の性能から(記憶を頼りに…)解説していくと、まず大きな特徴として、代名詞たる「ベクトル変換」はしっかり備わっている。……もうこの時点で色々ヤバいのは何となく分かると思う。

しかしあくまで「ベクトル変換」であり、「反射」では無いのがまだ救いだった。具体的には、攻撃モーション中に攻撃を食らうと、必殺技ゲージを消費してその攻撃を無効にする、というもの(だった気がする)。バカがよ。

そもそも一方通行自体が格ゲーに出てきちゃダメなタイプのキャラで、コイツが使用できる対戦ゲームって今でもあんまり無い気がする。対戦が壊れちゃう…。

 

そんでメインの攻撃技が「全身に攻撃判定を纏いながら相手に向かって高速ステップ(3回まで連続で出せるので相手のステップが実質無効)で近づく」という、どんな奴がプレイしても「あっ、これだけ擦ればいいやつだ」と分かる技だった。当然、この技は「ベクトル変換」の効果対象なのでモーション中は実質無敵である。いやダメだろ?!

更にこの技から他の技にキャンセルまで出来てしまうというトンデモ性能だったし、対策としてブロッキングしようにも接近が速すぎる為、見てから反応がかなりシビアだったりと、間違いなくイカれ技だった。

従って、とりあえず突っ込んでよろけを取ったらサッとダウン技を入れて、後は起き攻め…というのが黄金パターンだったのは言うまでもない。

……一応、体力が全キャラ中ワーストだったり、火力が若干低かったり、ある程度の必殺技ゲージ管理が必要だったり、素の機動力がかなり低かったりと、脳死キャラという程では無かった。だけどちょっと頭使えばどうとでもなるし、ンマー何だかんだでコイツが最強だろうなァというのが友人間での評価だった。さすが学園都市第1位は伊達じゃない。木原君はやっぱスゲーんだなって思いました。

 

しかし、そんなイカれ最強キャラにもただ1人だけ対抗キャラが存在した。我らが上条当麻だ。

上条さんは例によって肉弾戦キャラで、高耐久高機動高火力、だけど飛び道具がなくリーチも短いが、唯一無二の特性として「幻想殺し」を備えている、という性能。基礎性能は高いが、技の押し付け力にやや欠けるイメージ。

肝心の「幻想殺し」は原作とちょっと違って、本作では「科学、魔術系の攻撃に触れた瞬間、その攻撃を無効化し術者の行動を数秒止める」という、対戦ゲームとしては結構ヤバい性能だった。

とはいえ、基本的に右手の攻撃はどれも大振りのものばかりであり、飛び道具を狙ったり、技の発生を見てから「幻想殺し」を発動という芸当はほぼ不可能。そもそも大体のキャラは迎撃用の物理技を持っているので、読みで発動させるしかない。

 

しかし、しかし、攻撃中は常に「攻撃を無効化する」という、まさに科学の権化みたいなヤツが1キャラだけ存在する。

そう、一方通行だ。

他キャラが「ブロッキングを噛み合せる」という手段しか無かった中で、上条さんは一方通行にだけもう特攻と言ってもいいレベルでガン有利が取れていて、マジで右手でブン殴ってるだけで相手が沈んでいた。そしてココの謎の原作再現度に当時の僕は唸ってしまった。いやまあそんなに大層なモンでも無いかもだけど。

しかし上条さんのおかげで対戦の幅が厚くなったのは本当で、一方通行に有利な上条さんに有利な御坂に有利な……やっぱ一方通行だわ!といった具合に、ちょっとしたキャラゲーのクセに妙にメタが回っていたのが当時としては非常に面白く、今でも印象深いゲームである所以だ。

 

ちなみに僕は当時から逆張りクソオタクだったので一方通行ではなく御坂美琴をよく使っていた。

良発生・超弾速の飛び道具と、リーチが長い近接攻撃持ち、座標攻撃も持っていたり等々、多彩な攻撃ができ、コンボ火力もそこそこあるキャラだった。

故に上条さんに対して立ち回りで有利が取りやすく(幻想殺しが噛み合ったらブン殴られるリスクはある)、なおかつ一方通行に対しても噛み合えば勝てる、といった感じの、当時の身内環境ではそれなりに強いキャラだったと思う。

他にも、噛み合いやりこみ超火力コンボ持ちの土御門元春や、瞬間移動からのドロップキックorフェイントのクソ二択を一生押し付けてくる白井黒子も中々強かった。あまりにも懐かしい。

 

 

終わりに

本作みたいな、ちょっとした対戦要素がある雑なキャラゲーって最近だと生まれづらいような気がしています。バンナムゲーはともかくね。

ローカル対戦が主流だった時代だと、バランス悪くてもユーザー側で縛りなりなんなりするしで何とかするし別にどうでもいいか、みたいな感じでしたが、不特定多数同士で遊ぶインターネット対戦となると中々そうはいかないんでしょう。勝率が存在するゲームだと尚更そうなる。

今更雑なキャラゲーやりたいとかそういういう訳ではなく、実はローカル通信のゲームにも(数少ないけど)面白ポイントがあったんだよって話でした。

それでは。