キャンプはいざ準備しだすと楽しいが、その準備のハードルがとても高い。ゆるキャンで見た。
そんな時こそグランピングである。
グランピングとは、要するにテント設営やらBBQ道具を用意してもらえるキャンプのことで、めちゃくちゃ気軽に楽しめるのが利点。肉と野菜だけ買って持っていけば成立するレベルの気軽さで、なんならソレらすら用意して貰える会場すらあるため、素人が集まった時はキャンプではなくコッチにした方が雰囲気を楽しめると思う。
そんな訳で、着替えと肉だけ握りしめ、ガンダム仲間 兼 学生時代の友人たちと佐賀の呼子へグランピングに行ってきた。色々と盛り上がって楽しかったし、学生時代を思い出して懐かしくなった。そんな諸々を下記より書いていきます。
呼子はイカで有名であり、一応佐賀といえば呼子のイカと言ってしまってもいいくらいには有名。そんでイカといえば海、ということで海がよく見えるスポットが今回の舞台。
海には小さいころ家族旅行で何度か行ったことがあったものの、「外に出て海に行くより家でゲームしてた方が楽しい」と小学3年生くらいの時に親へ進言したのがきっかけで、以来1度も生で見たことがなかった。クソガキもいいとこである。
なので10数年ぶりの海だったが、これがもうホントに綺麗でびっくらこいた。水自体も透き通っていて、雰囲気や独特の香りも合わさって、なんというか、生命を感じる。実際に見る以前は「生も写真越しも大して変わんねーだろハハーン」くらいに思っていた。そんなワケなかった。
幸いにも快晴で、絶好のアウトドア日和なのも相まって、ちょっと変なテンションになっていたまである。気温は30℃前後だったが、特別暑く感じることもなく、海風でちょっと肌寒いくらいなのも丁度いい。中々ベストデイなのでは。
到着が15時頃で、飯までかなり時間がある。そこで釣りを楽しむことに。運営の人に話を聞くと、どうやら釣った魚は普通に料理して食べても良いらしく、しかも結構な頻度で食べられる魚が釣れるらしい。というかイカも釣れるらしい。これはもう釣るしかない。
そんなこんなで、身内の釣りキチ三平がどうやらフィッシャーマンとしての血が騒いだらしく、意気揚々と釣り場へ向かったので、僕や友人も気になってなんとなく着いていくことに。
渡り橋・小島が結構揺れて怖かった。当方エレベーターで若干酔うほどの三半規管弱者の為、早速脳がグワングワンしてくる。辛い。
支給して貰った竿とエサで早速始めたのだが、あんまりガチな装備じゃないというか、まあレンタル用だな…と察してしまうようなセットで中々釣れない。身内最強の釣りキチ三平ですら魚のサの字も引っかからなかったのはつまりそういうことなんだろう。
しかし、我々はガンダム勢・ゲーマー・煽りカスなので「竿じゃなくて腕が悪いのでは?」「魚とのタイマンに負ける雑魚」「釣れた実績がある場所で釣れない奴は何をやってもダメ」と煽り合いを挟みつつ(主に僕が煽る側)、途中で釣り糸を垂らす水深を深くしたり、スポットを変えたりと試行錯誤はしたが、やはり中々食いついてくれない。
そんなしょーもない煽り合いをしているうちに、徐々に撒き餌に魚影が群がってきた。写真はピーク時のもので、ハッキリ群がっているのが分かる。
17時付近ということで、学校帰りの魚のガキを釣る作業になるハズだったが、ヤツらもかなり賢いようで、魚影はハッキリ見えるものの一向に食いつかず、エサだけパクられ続ける一方的な試合運びとなっていた。釣られているのは魚じゃなくて俺たちだったってワケ。
釣りとは不思議なもので、1匹釣れるとドンドンと連鎖的に釣れるようになった。食えない魚をリリースしつつ、食える魚を集めていく。カサゴなんて僕でも知ってる魚だし、初めて生きた姿を見てちょっと感動した。
特に3枚目なんて3匹食いついている。というか3匹一緒に釣れるまで粘った結果なんだけども、「ブルーアイズアルティメットドラゴンだ!」「俺たち程度に釣られる雑魚おる?」と自然へのリスペクトの姿勢ゼロのまま、その後の釣りも楽しんだ。とても良くない。これは反面教師にして欲しい。
散々釣ったり釣られたりしたところで、ぼちぼち晩飯の準備に取り掛かる。
魚に関しては、釣りキチ三平がある程度捌けるっぽいので、僕らはひたすらウロコをかく。ニュルニュルだったりブヨブヨだったり生臭かったり、と割と地獄だったがなんとか終えられた。結果が上の写真である。前方2匹は買ったヤツだけど。
火起こし組は炭を着火させるワケだが、全員ほとんど経験が無く、入れる炭の量がよく分からない。大は小を兼ねる理論に基づき、とりあえずバケツの炭を全部ぶち込むという完全にフィーリングで火を起こしたのだけど、結果だけ言うと火力が爆上がりしてクッソ熱かった。次回からは徐々に調節する方針で行こうと思う。
そんで諸準備が整って、いざBBQ開始。
事前にバカみたいに大量の肉を買い込んでいて、正直食い切れるか物凄く不安だったのだけど、全くの杞憂で、パクパク食が進んでいった。具体的には牛タン1kg買ったり、サシが多く入ったステーキ肉を複数枚買ったり、とかなりの豪遊ぶり。スーパーマーケットで2万4千円分買っただけはある。美味ナリ。
特に美味しかったのはやはり魚。鮮度が違うのか、炭火だからなのかは分からないが、身がふっくらしていて味もガツンと来てうまい。ありきたりな表現だけど、マジでそれ以外に表現しようがない。米が進む美味さではないが、単品での満足度が非常に高く、BBQ効果と合わさって異常な美味さ。釣り、もしかすると熱いかもしれん。
炭火が弱まってくると、当然火力も落ちる。じっくり焼きながら、雑談しつつ、野菜や肉を育てるのもBBQの醍醐味だと思う。
しかし我々はガンダム勢・ゲーマーなので、何事にも効率を求めるもの。如何にして効率よく勝つか、如何にして敵の懐に潜り込むか。そして如何にして早く食うか、も然り。
その結果がコレである。風情も何もあったものでは無い。BBQ中にガスバーナーで食材焼くヤツなんてそうそう居ない。ちなみに普通に美味かったので爆笑してしまったよね。
夜景はとても綺麗。夜釣りもちょっと試した。釣れませんでした。
翌日も快晴&涼しい海風で最高のコンディションだった。朝10時チェックアウトなので、それまでダラダラしつつ、付近の名物のイカ屋をGoogle先生に尋ねる。
グランピング会場付近に『河太郎』というかなりの有名店があったのだが、朝10時半開店からの10時20分に整理券を取って、約2時間待ちという始末。イカに命かけすぎだろォ!とキレそうになる。日本人の「食」に対する執着心にはほとほと感服させられる。いや僕も日本人なんですけども、イカ1匹程度でそんなに味変わるんかね?とかなり懐疑的な現代人だったりするワケで。
近くの『漁火』という店が空いてたので皆で入ったが、上記の舐めた考えは180°覆されることになる。
イカの活造り。こーれヤバいです。
コリコリ&トロっとしたイカ特有の食感と、他の魚介には無い特有の甘さ、これらがレベルMAXの状態で食える。それが呼子のイカ。約人数分頼んだが、誰もが我先にと箸を動かしていてカオスな食卓。それほどまでに美味しいイカだった。
また身の部分を食べ終えると、ゲソの部分を天ぷらにしてくれて、それもまた非常に美味。揚げたてでサクサク、中身もガッツリ味濃い。最高。
前座のイカしゅうまいもめちゃめちゃ美味しくて、超大満足のコース料理だった。美味しすぎて途中から写真撮るの忘れてました。
ちなみにお値段は昼食にして約¥4000。中々の豪遊である。大人をナメるなガキ(誰目線)。
その後はガンダム身内戦でパなし合いつつ、夜まで騒いで今回の旅は終わった。密度の濃い2日でとても楽しかったし、とても有意義だったと思う。学生時代にガンダムのせいで摂取できなかった青春を拾い直すことが出来た。今後もこういう機会を大事にしていきたいですね。
わーわー書きましたが僕からは以上です。読んで頂きありがとうございました。
今週のお題「懐かしいもの」