暇日記

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ゲームと漫画のブログです

『大東京鬼嫁伝』(全29話)感想。軽い気持ちで読み始めたのにねェ〜…(嗚咽)

 

ここ数週間で最下位が続き、今週(2023年18号)で打ち切られてしまったジャンプ漫画『大東京鬼嫁伝』

読み切りから本誌に昇格した漫画で、ジャンルは「家族」というテーマが根幹にある(多分)ハートフルバトルラブコメ。もうこの時点で色々ごちゃってるのがうっすら分かるんだけども、個人的に好きな漫画だったので終わってしまったのが実は結構悲しかったりする。ということで今回はコイツについて書いていきたい。

 

 

ここ数週間はと言ったが、掲載順はほぼ毎週ドベか下から2番目をウロウロしていた。打ち切られる理由は分かるし、ぶっちゃけまあ打ち切られるだろうなと思いながら読んでいた節もある。しかし何故だか好きな漫画。謎に好き。

基本的に掲載順が下の方の漫画はそこまで興味を持てない人間なのだが、この漫画だけは1話からずっと追っかけていた。

週刊誌あるあるの「この漫画のために本誌は買わないけど、メインのついでにちょっと読みたくなる漫画」。故にどうしても読む順番的には3,4番目くらいになってしまうんだけども、この漫画のおかげで下の方の漫画を読むようになったのは事実(パラパラ読みだけど)。「この漫画初めて読むな…」みたいなのも結構あった。

 

話は逸れたが、そんな本作のあらすじとしてはこうだ。

子どもの頃に交わした結婚の約束を果たすため、鬼の姿をしたもののけ少女、愛火童子が高校生・花札進太のもとにやってくる! 

進太の身に降りかかる災いを払い除けるために二人は同居することになって、平穏な日常は一変!? 

もののけが蔓延る東京で巻き起こるバトル&コメディ、開幕!

 

サイトより引用:

https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents_amp.html?isbn=978-4-08-883430-6

妖退治モノのバトルコメディで、最初の方は割と「家族」関連のハートフルな話が多く、中盤から終盤にかけては新キャラ出ては(1話の中で)前半コメディ後半バトルの繰り返し。

 

ジャンプ系列の妖退治漫画ってもう描き尽くされている感はあるんだけど、それ故に序盤の世界観説明を「もう分かるよね?」と、ある程度サラッと流すことができる利点もある。『鬼滅』っていうちょっと違う枠もあるんですけども。

 

ジャンプ系列の妖漫画といえば、先に述べた『鬼滅の刃』や『ぬらりひょんの孫』、『ダンダダン』、『あやかしトライアングル』なんかが思い浮かぶ。あと個人的な好みで、(妖退治とは若干違うかもしれないが)双星の陰陽師』も思い浮かんだ。どれも毛色が違う作品で、この『大東京鬼嫁伝』はどんな作品になっていくのかなと楽しみにしていた。

 

しかし前述した利点というのは、それだけオリジナリティと面白さを出せなければただの劣化になってしまう、という諸刃の剣でもあるわけで。本作はそこでコケてしまった印象がある。

恐らく、主人公の体質とヒロインの家柄とを上手く絡めた縦の話を軸に、そこから色々な話に派生していく感じの物語を描いていきたかったんじゃなかろうか。本来ならヒロインの話はもっと引っ張る予定だったんだろう。…多分。

というフワッとした予想が辛うじて立てられるかな?くらいのストーリー性の薄さが、人気が振るわなかった原因の1つだと思う。

あとは横軸の話をメインにしたいのか縦軸をメインにしたいのか分かりづらかったのもそうだし、もっと言うとバトルかコメディかラブコメのどれかに寄せて欲しかったのも本音。とにかく散漫だった印象。

 

しかし僕はこの作品が好きだ。理由はキャラの良さにある。

レギュラーの妖怪たちは可愛く仕上げられていた。ヒロインである愛火もそうだし、みゃーこ、ケロル、他のキャラ達もそれぞれ違った可愛さがあり、主人公の進太もいざという時頼りになる男らしいキャラだった。本作は好みのキャラばかり登場していて、そこが読んでいて心地良かったのだ。

何より、昔の約束を守りにきたヒロインに対し、その約束を忘れていた主人公が徐々にヒロインとの「昔」を思い出し、「今」を知り、次第に「家族」として受け入れていくサマ、そして「大切なモノは案外ずっと近くにあったんだ」というオチは、ベタながらも中々に見応えがあって良いし、素直に面白かったし、好きだった。

 

……とまあ、これだけ見ても「なんかどっかで見た事あるよな…」って設定&ストーリーだ。僕もこの文章を書いていて思った。結局のところ、そのテンプレートから抜け出せなかった、という単純な話なのかもしれない。

個人的にはそれこそ『双星の陰陽師』のような、主人公とヒロインの半生譚のようなストーリー(共通の敵に立ち向かったりするヤツ)を週刊のライブ感で見てみたかったんだけど、此度の打ち切りでもうそれは叶わぬ願いとなってしまったワケで、ヒジョーに残念極まりない。

だが、ラスト付近でその片鱗のようなモノだけは見えたのでそこに関しちゃあ満足です。いわゆる「俺たちの戦いはこれからだ」エンドだったんだけども、恐らく、今後も襲い来る妖怪を退治しつつ相も変わらず「家族」でドタバタしてるんだろうなァ…という、何となく今後の行く末が予想できるような締めだったのはスッキリした。楽しい半年間をありがとう。

 

久々に打ち切り漫画を最終回まで追っかけて思ったんですが、普通に悲しいですねコレ。いつもだったら1話以降読むのがめんどくさくなって「いつの間に終わってたんだ?!」となるのが通例だし、なんなら刊末付近の漫画って全く読まない。どうだろう、ジャンプ以外だったら連載が続いていた気も…。いやどうだろう…。わからん…。

しかし、ここ半年のジャンプを頭からケツまで読むことができたのは本作のおかげといっても過言ではなく、そういった意味でも個人的にはかけがえのない作品だった。来週からは下の方の漫画は読まなくなりそうです。……タイパクみたいな感じで後日談とかありませんかね?無いか。

 

それにしても、今でこそワンピースの他に、ヒロアカ、呪術、アオハコやウィッチウォッチ、サカモトデイズ、暗号学園を主に読んでいるんですが、これらはワンピースの完結と共に読まなくなりそうな予感がビンビンしてるのが不安。

別につまらないとかそういう訳じゃなく、どっちかっていうとワンピースという柱がデカすぎるのが原因な気がします。シャンクスもようやく参戦し始めたし、終わりは案外近いんじゃないかという予想(見聞色)。怖いねェ〜〜〜。

 

そんなこんなで、全29話で終わってしまいましたが個人的には好きな妖怪漫画でした(強引な〆)。ジャンププラスにて1巻を無料で読めるので(5月3日まで)、気になった方はちょろっとだけ読んでみると良いことがあるかもしれません。

ということで今回はここまで。それでは。