暇日記

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ゲームと漫画のブログです

『帝乃三姉妹は案外、チョロい』感想。綺麗な顔を眺めるとQOLが上がる。

 

バトルものやヒーローものの作品を読む(見る)時、僕は主に「戦う理由」を重視していて。そして、そこからの積み重ねや、その積み重ねが爆発するカタルシスをしっかり描いて欲しいと常々思っている。

戦う「きっかけ」が「理由」となり、それが戦う「原動力」へと昇華され、最終的に「勝利」へと結びつく、その一連の流れとカタルシスにこそ熱さを感じるし、脳汁が吹きまくって病みつきになるのだ。

 

しかしラブコメとなると、一転して「好きになる理由」はそこまで気にしない。どっちかって言うと、好きになるプロセスよりは好きになった(気になってきた)後の、女の子の内面や行動にニチャニチャしたい。

勿論、プロセスをコンパクトにやってくれるんなら「理由」はあるに越したことは無い。何だかんだで「理由」がしっかりしていた方がよりニチャニチャできるからね。

そんで、そういう漫画は大体「昔から好きでした」パターンがよく使われている印象。その辺の説明は全部過去編に丸投げしとけば良いし、何より読者側もそっちの方が読みやすいと思う。多分。少なくとも僕はそう。

 

つまり何が言いたいかというと、ヒロインはチョロければチョロいほど良い。それだけである。

それも、本人の性格的にチョロいのではなく、恋愛慣れしてないが故にチョロい(&野暮ったい)とかだったらもう最高だ。銀魂の新八も「男は原石美人が好き」って言ってたし、これはシンプルな真理である。

既に完成されてて伸びしろが少ないタイプか、未完成だが伸びしろが計り知れないタイプのどっちかって言ったら、僕だってそりゃあ後者を取る。やはり既製品にはロマンを感じない。冷食か手作り飯かを選べと言われているようなモノで、もう選ぶ前から結果は見えているというワケだ。まあ冷食の方が美味いこともあるんだけども。

 

と、そんな最高のチョロヒロインで毎週しっかりニチャらせてくれる作品こそが『帝乃三姉妹は案外、チョロい』だ。サンデーうぇぶりで毎週読んでます。

 

 

大まかなあらすじとしては、

ポンコツな主人公が、生活の為に文武芸それぞれでトップを極める「帝乃三姉妹」の家に居候しつつ、彼女らをサポート(主に料理)するために邁進していく…。

平たく言えば『五等分の花嫁』ならぬ『三等分の花嫁』といったカンジのお話。表紙の右から順で長女次女三女。長女が舞台俳優、次女が空手女子、三女が女流棋士

この三姉妹こそが、先に述べた「恋愛慣れしてないが故にチョロい」三姉妹であり、それはそれは毎週ニチャニチャさせてもらっている。ブローノ・ニチャラティとは私の事だ。とても人前で出せる顔ではなく、自宅でしか読めないのが最近の悩みです。

 

まず第一に、全ての登場人物の顔が良い。三姉妹の顔が良いのはまあ当然として、主人公も女顔でキメ顔がビシッ!と決まるのがまた良い。全体的な特徴としては、三姉妹が美人系の顔で主人公が可愛い系の顔。普通逆じゃね?とも思ったんだけど、最近は割とノーマルな気がしなくもない。

キレ長の目、イイですよね。個人的な好みにドストライクなので毎度オヒョヒョヒョwwwってなってる。

特に長女は、短髪だったり王子様系だったりで男装女子の性質を持っていて、圧倒的最推し。格好だけじゃなく中身もそんな感じなんだけど、そのぶん主人公に対してトゥンクトゥンクした時のニチャリティが尋常じゃなくエグいので、ハマる人はマジでハマるんじゃないかな。あとチョロい。

次女は、空手部主将のライオンみたいな子だけど、その実かわいい物好きだったり、主人公にトゥンクトゥンクする描写が1番多かったりで、かなり王道ヒロインな印象。あとチョロい。

三女は、末っ子らしく甘えん坊な一面も持ちつつ、持って生まれた才能の影響で友達が少なめだったりと小難しい一面も併せ持つヒロイン。圧倒的CV小松未可子感。あとチョロい。

 

そんなヒロイン達と主人公がドキンドキンしつつさせられつつ物語は進行していくんだけども、既存のラブコメと違って「競馬要素」がないコトは好きなポイントのひとつ。

「あの時の約束の女の子は〜」「昔会った女の子が〜」とか、そういう要素が(今のとこ)一切無いのが個人的に好きですね。

そういう要素は考察とか捗ったりして楽しいっちゃ楽しいんだけど、どうにもソレありきのエピソードが多くなりがちだし、ソレありきの最終的な結末になりがち。特に結末に関しては、いわゆる「約束」よりも、それまで(描写内で)積み重ねてきた「今」を重視して欲しいと思っちゃうオタクなので、その辺で解釈不一致を起こしがちなのが辛い。どうしても多少のモヤモヤが残ってしまう。

『ぼく勉』のように、しっかり伏線を散りばめつつ「約束」を添えて更に説得力を出す、という僕の中でパーフェクトすぎる展開を体験してしまった身としては、この『帝乃三姉妹』も競馬要素入れるんならそういう路線でやって欲しいなと思っている今日この頃です。

まあそもそも主人公と誰かをくっつける展開にするのかすら分からないんですけども。現状、主人公へのトゥンクトゥンクから、ヒロインが着想を得て壁を打破するという、どちらかというと成長譚のようなお話が続いていて、三姉妹も仕事?>恋愛って感じなので、これからどう展開していくのか割と読めなかったりする。なんならくっつかないのが正解なのか…?分からない。しかしソレも含めて楽しみです。

 

また、ラブコメに置いて最も重視しているポイントとも言える、主人公がいかに男らしいかって部分が結構しっかり描かれているのも好きなトコロです。

ポンコツ主人公で女顔なのもあって、別にナヨっとしていても全く問題ないんだけども、それをしっかり裏切ってくれて、決める時はバチッと決めてくれるのがとても良い。

むしろ、そんな属性の男からバリバリの漢ムーブが飛び出すので、青峰のチェンジオブペースばりのその緩急で尚更好感度が高くなるし、温度差で風邪引いてしまう。結婚式ぶち壊しておいてその女の子を放置する男も居る中で大したもんである。誰とは言わないけども。

基本一生懸命で真っ直ぐな男なので、偶に共感性羞恥が働いたりするんだけども、物語上では一貫してカラッとした人柄を保ちつつ、自分の言葉は曲げねェって生き様が最高です。元がポンコツ故にセコい一面もあるんだけども、それすら味になるというか。

しかしここまで語っといてなんですが、本作最大の魅力はやはりヒロインの純粋さ、一途さにあると思っているので、ここで語った主人公の魅力というのは、あくまでも主菜ではなく副菜。だけど物語の推進剤でもあり、ここがブレると物語が一気にブレる。主人公ってやっぱり難しい……。

 

 

最後に

サンデーの漫画って、やっぱりジャンプマガジンと比べるとどうも優先度が低くなりがちなんだけど、本作のおかげで毎週の更新が楽しみになりました。ただ、個人的には太く短く終わらせて欲しいと思っている漫画でもあるので、サンデーだし大丈夫かな…という思いが常にあります。いや、やっぱり末永くニチャニチャしたい気持ちは確かにあるので続いて欲しいのかもしれない。どっちだ?!

 

久々にハマったラブコメなので興味持った方は是非とも読んで欲しいです。

2巻くらいから本格的にニチャれるようになるので、興味を持った方は1巻は我慢のターンということだけ。先端限定!先端限定!

 

ということで今回はここまで。それでは。