暇日記

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ゲームと漫画のブログです

『小説ブルーロック 戦いの前、僕らは。』感想。あとついでに『ブルーロック』感想も。

 

毎週水曜の最も楽しみなイベントと言えば、『ブルーロック』最新話が読めるコト。これに尽きる。

 

朝飯食べならがらアプリを起動、そのまま読む。読み終えて、「おんもしれェなァ〜〜〜」ってほぼ毎週言いながら、そして読み返したい欲に囚われながら、出勤のため気張りながら家を出る。

その間にSNSで他人の感想をチェック。共感するものには「あ〜〜わかるわかる!わかるなァ〜〜〜」と心の中で叫びながら、読み返したい欲を抑えつつなんとか仕事をこなす。

退勤後、ようやくもう1回読み返し、来週の予想を何となく立ててからブルーロックな1日を終える。これが筆者の水曜ルーティンです。我ながらもうちょい真面目に仕事した方が良いと思う。

 

ここ数年は毎週そんな感じなんですが、最近だとアニメで更に熱く盛り上がってる印象。やはり自分が住んでる界隈が盛り上がってると嬉しいのもあり、アニメ化は広く作品を届けるって意味で影響力がスゴいなと改めて痛感してます。

 

ブルロの良さって、純粋に「漫画」として面白い部分にあると思ってて。具体的には、話題性のある設定もそうですが、何より主人公がロジカルなキャラながらも、サッカー特有のスピード感が全く損なわれてない部分。そしてそれらを「読ませる」作画のにあるのかなと。

これホントに週間連載か?!って思うくらい作画がとんでもないことになっている同作ですが、筆者は、最近の漫画だとこの漫画だけ「読まされてる」感をビンビンに感じるんですよね。

 

普通、漫画を読む時って、自分の好きなタイミングでコマとコマを行き来したり、好きなコマをじっくり見たり、ページをめくったりすると思う。しかし同作では、作者達の想定するスピードで読まされているのを強く感じていて。

 

例えば、試合中、局所ごとに受ける印象が全く異なる点。ゴール付近の圧倒的スピード感に対して、1on1になった時のソレは若干ゆっくり。そして思考しているの描写(思考フェイズと勝手に呼んでます)はもっとゆっくり。

かといって潔がゴールに絡んだ時は(思考フェイズが挟まるので)若干ゆっくりな印象も受けるし、潔が1on1した時はンマーあっさり抜かれるんで、敵ドリブラーのスピード感は全く落ちない。

ゴールが決まった時のイキリ潔は大体ドン!と1枚絵で煽ってるので、そこはじっっっくり読まされるが、逆に決められた時の敵煽りはサラッと流し、そこからの思考フェイズへスムーズに移行したり。

 

こんな感じで「読まされてる」感がすんごい。こういった漫画を読むと想定より早く読み終わって「え?もう終わり?!」となる。作者達に情動を支配されてるワケだ。そりゃもう来週も読むしかないじゃないの。

 

しかし小説という媒体だと、そういった「漫画的面白さ」とはオサラバになってしまう。だって漫画じゃないし(当たり前)

 

ならどうするのか、って所で。答えとしては「サッカーを(ほとんど)やらない過去編」。ということでこの小説は割と設定公開のような向きがある。本編中で断片的に情報が明かされていたものを繋げて、シームレスに小説としてまとめてある感じ。各キャラのオリジンですね。

だからキャラによっては「お前らのソレ何回見させられるんだよ」ってのもあるにはあった。まあ玲王なんですけど。かといって、この2人を取り扱うにゃあソレをやらないとなぁ…みたいなのもあるので複雑。

 

ちょっとフライングしてしまったが、登場キャラは前編が潔、凪、蜂楽。後編が千切、玲王、凛の6名。また、個人的な意見ですが馬狼のエピソードも欲しかったな…、と。意外と人気ないんですかね?

 

小説版そのものから受けた印象としては、あくまで漫画をもっと楽しめるようになる作品、といった感じ。ノローグでキャラの思考等が分かりやすくなっていて、それでいて第三者視点からの補足も細かく入っていました。なのでお話の半分くらいが一人称視点で、もう半分が三人称視点です。

漫画だとやはり展開のライブ感がある程度重視されるので、キャラの掘り下げがもうちょい欲しいって方は当然いると思います。そんな方々にはオススメです。

が、「小説」として面白かったのはぶっちゃけ蜂楽の話だけだったので、話の面白さ目的での購入はあんまりかなぁ…といったところ。あくまで筆者個人の意見ですが。

 

 

まず設定面で1番驚いたのは間違いなく。筆者は今までそこそこの天才→最強へ進化成長していくキャラだと思っていたんですが、これがもう全然違ってて。

まさか才能を潰された超天才→ブルーロックで元の才能を取り戻す(プラスちょっと進化)キャラだったとは。まあでも、あの成長速度を見れば納得感は確かにある。

もちろん強いエゴ努力は本人が育ててきたモノなんですが、この才能が完全開花したら相当の強キャラに育つでしょうねコレ。今でもかなり強いんですが…。お前どこまで行っちまうんだ潔。

あとアンリちゃんの(最初の)潔への酷評でちょっと笑ってしまった。「この子はストライカーとしてはダメね」ってお前可愛い顔してそんなこと考えてたのか?!って。こういうのもモノローグがある媒体ならではの楽しさですよね。

また、絵心のモノローグは一切無かったのは安心しました。あの手のキャラがモノローグ語りだしたら終わりなので、その辺はやっぱりちゃんとデスゲームしてるなあ、と。

 

のエピソードは「こんな一面が!」というより、本編で「これどゆこと?」ってところの補完のようなお話だったのかなと。個人的にが凛に対して失望した理由がフワッとした理解だったので、凛のモノローグを読んでようやっと理解できた。細かい補足が散りばめられてる感じです。

また、はお互い似たような環境で牙を削がれているのも中々面白いポイントで、その辺はやっぱ(能力的にも)似た者同士なんですね。しかし完全に削がれているワケでは無く、お互いに微かな違和感を感じていた…って塩梅が余韻たっぷり。原作を読み返したくなるヤツ。

あと凛って勉強できるのかと思ってたけど、どうやら英語しか出来ないっぽくて、そこはイメージ180°変わりました。まあ勉強する暇ないよね冷静に。玲王がおかしいだけ。

 

最後は、純粋にお話が1番面白かった蜂楽千葉→大阪までドリブルで行くって発送が既にもう面白く、蜂楽全開って感じ。

面白い奴の近くには面白い奴が集まるって寸法で、大阪へ行くまでに出会う様々な人に助けられながらドリブルしてくっていう、ちょっとした旅行記

まあ、もう掘り下げる過去も特に無さそうなのでこのカタチになったんでしょうね。このキャラだけ、知らなくても全く問題ない情報しか無かった気がする。

母親のことは名前呼びなんだ!って驚きも挟みつつ、旅先での対応からはこのキャラの人柄の良さが滲み出まくっていた。本編でも確かに塩対応とか煽りって無かった気がするんで、もしかするとブルーロックの清涼剤はコイツなのかもしれない。モノローグも柔らかい感じでした。

この小説全体で言えることですが、めちゃくちゃ細かいネタも拾って文章に起こしてあるので、そこは読んでて何となく嬉しかったです。特に蜂楽はそれが顕著だったような。「ヘイ!ジーコ!」なんて夢そうそう何回も見ないけどね。そんだけ強いヤツとサッカーしたいってことなんだろう。

 

 

特に面白かったキャラの話はこんな感じです。凪、玲王、千切は本編で見たことある話がほとんどで、えっ?!となる部分が(筆者的に)なかったので割愛しました。

あ、でもが何もしなくても学力超優秀なのはちょっと意外だったかな。ホントはできるけどしてないから出来ないタイプかと思ってたら、してなくてもできるタイプだったっていう。羨ましい!

 

ということで今回はこの辺りで。漫画本編もボチボチ盛り上がってきた所で、潔や他の選手の進化で毎週熱くなれて最高です。今後も楽しみな漫画ですよ本当に。

 

それでは。