暇日記

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ゲームと漫画のブログです

原作ミリしらだけど『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』を観た感想。

 

世間でめちゃめちゃ流行ってるのに、イマイチ興味が湧かないモノって誰でもあると思う。タイトルのSPY×FAMILY』が僕にとってのソレだ。

 

流行りものは割と乗っかりがちな性分なのだが、どういう訳かこのコンテンツには(アニメ放送時には)本当に興味が湧かず、「カラオケでアニソンを歌うけどそのアニメは観たことないオタク」と化していた。

どっちかと言うと作品の内容よりも、作者がアーニャ嫌いだとか、ジャンプラの人気順だとか、どんな層にウケているのかだとか、そんな裏話的な方をよく知っているまである。だいぶキモい。

しかし、これはTwitterやってると受動喫煙的に摂取してしまう情報なので仕方ないし、そんな情報ばかり漁っているわけでもない。故に、断じて僕がキモいわけではない。本当だ。

 

そんなスパイファミリーだが、クリスマスイブに焼肉をしこたま食った後、せっかく外に出たし映画でも観て帰るか〜と、フラっと映画館に立ち寄った時に『劇場版』の文字が目に入った。

いつの間にやら映画化するくらいの人気コンテンツになっていたようで。せっかくの機会だし原作 ミリしらだけど観ていくか!ってことでユル〜っと観てきたので今回はその感想を書いていく。

一応ネタバレ有りなので、その辺が気になる方はブラウザバックお願いします。

 

f:id:ichikasu:20231224183912j:image引用元:https://eiga.com/movie/98609/

(C)2023「劇場版 SPY×FAMILY」製作委員会 (C)遠藤達哉集英社

 

感想

シアタールームに入ってまず思ったのは、意外と家族連れが多い

 

陽キャの知り合いが「観ると家族が欲しくなる」という感想をアニメ本編を観て抱いたらしく、それを聞いて僕はなんとなく死にたくなったワケだが、今回もちょっと死にたくなった。

大体2/3くらいは家族連れだった気がする。小学校低学年くらいの子もちらほら見かけたので、それだけ市民権を得ている作品なんだなと。今どき深夜枠かゴールデン枠かなんて、この大サブスク時代には関係ないっぽいですね。いい時代だ。

ということで席はほぼ埋まっていた。パッと見ソロ勢は僕くらいだったと思う。

 

そして映画本編も、明らかに家族で観ることを意識してある内容だったと思う。比率ではフォージャー家団欒 : 戦闘が大体6 : 4くらいだったことからなんとなく察した。体感ですが。

なので内容そのものが面白い!と感じたことは少ないなれど、観ていて安心するだとか、アーニャが子供らしくて可愛いだとか、ヨルさんが超人過ぎて笑ったりだとか、ロイドさんが割と理想の大人過ぎて「理想」のハードル高ぇ!と1人で唸ったりだとか、そういった感想は無限に出てくる。

 

心がグラつく落差を楽しむというよりハートフル寄り。それも思ってた以上にソッチに寄っていて、そこは観る前のイメージとは真逆だった。それも込みで面白かった。

原作の方も、こんな感じのわちゃわちゃ感を楽しみつつ時々挟むハートフルでほっこりする、というコンテンツなんだろうなと察せられる。良い。

 

ただまあ、共感性羞恥が働いた場面も申し訳ないがいくつかあったし、アーニャがうんこうんこ連呼してたりといった「一次的」な笑いも結構あったり、色んな要素を詰め込みすぎて全体の輪郭が若干ボヤけていたりと、幅広い層に向けて作られた弊害のようなものは散見されたかなと。

僕は事前に陽キャの感想を知った状態で臨んでいたから割と平気だったが、「ガチ」で観にいった層とかにはちょっと物足りないかもしれないな、とも。そんな層居るのかって話なんですが。

 

個人的な感想としては、メイン3人+1匹の名前さえ知っていれば、あとはミリしらでも楽しめる内容だったのは凄く良かった。

ミリしらとは言ったが、一応原作の数話分くらいは昔読んだことがあって(故に正確には「ほぼしら」)。ただソレ無しでも冒頭15分くらい使って上記キャラ紹介やってくれて。そこでサブキャラの紹介は全く無かった為、「今回はそういう映画なんだな」と理解が早く済むように作られているのは僕的にはとてもありがたい。

 

また上の方で「輪郭がボヤけ気味」とかなんとか言っておいてなんだが家族愛のテーマは一貫していたと思っていて、そこは僕的にとても好みだった。

「家族を続けたい」という自分の気持ちを自覚していない(多分)ロイドは中々味があるキャラだったし、フォージャー家にガッツリ入れ込んでいるヨルさんも可愛く、そしてその仲をアーニャが取り持つ、というバランスも良い。あと犬は普通に良いヤツ。ちょっと不憫なのも可愛い。

恐らく原作でも描かれているであろう内容を映画の前半でもしっかり描いていて、そこから後半のアーニャ救出劇に移行する流れは素直に分かりやすいし、何より「家族」が強調されている感じがして僕は好き。

「ロイドとヨルの子供が産まれたらアーニャが微妙な立ち位置になりそう」とか思った人は、僕が今から1人ずつ殴りに行くので覚悟の準備をしておいてください。

 

またヨルさんロイドさん超人過ぎて「これでお互い気づかないのは無理がないか?」と思わなくもないが、まあその辺はコナン映画で散々「いや、そうはならんやろ」を繰り返して来たので今更というか、気にするだけ野暮だ。初めてコナン映画観てて良かったと思う体験だった。

 

あとこれは『SPY×FAMILY』に全く関係ないが、ヨルさんが戦闘の最後に使った技。アレはBLEACH石田の「魂を切り裂くもの(ゼーレ・シュナイダー)」を使った「破芒陣(シュプレンガー)」で、これもう実質BLEACHやん…ってなった。

 

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最後に、今回のボスであるオッサン。「最初イヤミな奴だけど、なんだかんだ優しい」的なキャラかと思いきや、まさかの最初から最後まで嫌な奴だったパターンで席から転げ落ちた。

立派なヒゲを生やした貫禄ありそうなオジサマの癖に、小学生女子からスイーツをふんだくるレベルで器が小さくて、部下の命を顧みず、最後に二回りくらい年下の小僧に論破されて完敗するという顛末。マジで良いとこ無くて悲しくなってくる。僕だけはこのオッサンの味方でありたいと思う。

でもうんこからマイクロチップを探すって発想は中々出ないと思うんだ。便だけに。

 

 

最後に

素直に満足。久々にほっこりコンテンツに触れられていい気分です。ジャンプラで今からでも原作追っかけてみようと思いました。

主題歌2つも良く、明日からはしばらく聴き続けることになりそうです。

 

映画でのフォージャー家の関係値になるのは原作いつ頃なのかは分かりませんが、ヨルさんはロイドの正体を察していたりするんでしょうか。ラスト付近のやり取りにちょっと含みがあったのが気になりましたね。それ込みで原作が楽しみです。

 

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あと特典で小冊子貰いましたが、バッグとか持ってきておらず、手持ちで尚且つ歩きで帰ったせいでめっちゃスパイファミリー好きな人なんだなって色んな人に思われてそう。辛い。

 

あーだこーだ語りましたが僕からは以上です。読んで頂きありがとうございました。